―ファンズ南中央店の強みはどんなところでしょう。
マルエーmini平和町店は、2012年6月にオープンしたminiライブ1(ワン)店、8月オープンのmini109店に次いで11月1日にオープンしました。
―お店の特徴は。
最大の特徴はその立地ではないでしょうか。ライブ1店は金沢駅前、109店は金沢市中心部の繁華街、平和町店は金沢市郊外と3店舗とも金沢市内ですが、周りに食品スーパーまたは生鮮品の買い回りができる商店がほとんどなくなってしまった地域です。ミニスーパー導入については、マルエーの企業理念である「感謝を添えて安心できるお買い物のお手伝い」を目指すという考え方がベースになっています。通常のスーパーより小規模で駐車スペースもない店舗ですが、お店がなくなって遠くまで足をのばさなくては毎日のお買い物がままならないお客様の、不便やストレスを解消する手助けとなるよう出店が進められました。この平和町店も、競合店は500m圏内にアルコ共同店舗さんのみで、1km圏内でも自店のマルエー泉野店とひまわりチェーンさんだけという、お買い物客の方々にとっては相当の不便を強いられる地域となっています。そのため、今回の出店が、金沢市が今年度に新設した「まちの食料品店出店促進・販売力向上支援事業」の第1号適用店舗となりました。お買い物支援を通じて住民生活を支える店舗として、社会的にも注目を集めることになると思います。
―品揃えの点はいかがでしょう。
ミニタイプなので品数は少ないですが、普段のお買い物に必要な生鮮3品を中心とした食品スーパーの基本的な部分はしっかり押さえた品揃えで、お客様に気軽に立ち寄っていただけるお店を目指します。また、この地域は単身世帯比率が高く、レトルトおでん、乾麺、おにぎりなどがよく売れます。少量パックの個食の品揃えも重要なポイントです。それから、当店は金沢市民病院の前にあり、店舗の上の建物は優良介護マンションになっており、病院の患者さんやお見舞いの方のニーズを満たすため、入口近くに生花を置き、果物のラインアップにも気をつけています。また、少量ですが介護食品も取り扱っています。
―店舗が小規模ゆえのご苦労や工夫されていることなどは。
荷物の搬入にはオープン時から苦労しています。毎日開店前に店舗の入口から搬入しなければならず、加えて、バックヤードが狭いため荷物を置くスペースを確保することが困難です。ともに運営方法を含めて早急に改善が必要な課題です。もうひとつは、従業員が少ないため、パートさんやアルバイトさんがいくつもの業務をこなさなければならず、その配置やシフトのオペレーションが大きな課題といえます。ただし、こと商品づくりの面では、当店で対応できない部分については、たとえば、惣菜と鮮魚はマルエー押野店から配送、精肉はマルエーの精肉センターから配送と、商品のレベルを維持できるよう、企業としての全面的なバックアップがなされています。現在、mini3店舗の店長を兼務しており、平和町店のオープン準備のときも、掛け持ち店長だったため慌ただしく、さらにオープン初日は嵐のような悪天候で不安でしたが、朝から多くのお客様が徒歩でご来店になり、おかげさまで上々のスタートを切ることができました。これも、住民の方々の当店に対する期待の高さの表れと受け止めております。お客様は、朝は市民病院からのお客様が非常に多く、昼間は近隣の主婦の方々、夜には、バス停前のためバス通勤のお客様と多彩です。こうしたお客様に1人でも多く、ここにお店ができてよかった、と思っていただけるよう、3店舗の店長として今後は店舗ごとのオペレーションはもちろん、3店を融合させたより効率的な店舗運営を目指したいと思います。そうすることで、1店1店のサービスを深めていくことへもつながり、「感謝を添えて安心できるお買い物のお手伝い」により近づいていけるものと思います。