―新店での出店ですが周辺の特徴などを。
当店は宇都宮市内へ向かう幹線道路沿い、周辺は本田技研の工業団地が中心の住宅地です。お客様は20〜30代が多く、お子様は0~5歳くらい。次は地元の60代の方という、若年層と年配層が多い極端な年齢構成です。ですから、お子様向けには駄菓子コーナーや日曜日には綿あめやスクラッチくじなどのイベントを、ご年配には少量パックやちょっとした贅沢品などに力を入れています。
―お客様の反応はいかがでしょう。
全体的におほめの言葉が多いようです。近くにできてよかったとか、ご年輩からは少量パックがよいと。当社の場合、お刺身なら3切から、野菜は1/2カット、果物は1個から買えます。お肉は2切パックは当然ですが、より小さい100円のプライスラインで個食対応をしています。おそらく無駄のないお買い物ができるとご評価いただいているのではないでしょうか。スーパーは第2の冷蔵庫と思って、毎日ご来店いただきたいですね。
―各部門の一押し商品をご紹介ください。
毎日どなたかの誕生日などイベントやハレの日がありますから、当社はいつでもパーティができる品揃えを考えています。例えば洋風デリ。ワインなどは年輩の方も結構飲まれるので、手作りにこだわった洋風テイストの惣菜を新しくコーナー化しました。一押しは下処理から手間をかけ、箸でも切れる豚バラ肉の赤ワイン煮。お弁当では上下の価格を揃えた栃木和牛の牛めし。惣菜は安さだけでなく、おいしさにこだわっています。青果ではミニトマトのバイキング。早い時は夕方に追加しても1日で完売します。当店の陳列は青果の次に精肉ですが、肉にはかなり力を入れています。牛肉は松阪牛や各種ブランド和牛を幅広く、売場も大きく。鮮魚は、鮮度を活かした手作り鮮魚ピザが評判です。定番のマグロは中トロ、大トロまで普段から当たり前に品揃えしています。
―競合対策について伺います。
競合店はテクノ地区に3店ですが、実際はすぐ近くのかましんさんとの一騎打ちです。当店のMDの基本は、安さだけではない、提案型ですので、いわゆる松竹梅と大中小の品揃えでの差別化を図り、お肉なら、上は松阪牛、栃木和牛のブランド牛から、輸入牛のプライスライン、そして一番買いやすい交雑牛の3段階に大中小を絡めた商品作りをしています。
―そのほかお店の強みにしたいことは。
テクノ店を強くするには、商品力はもとより働く人のモチベーションが重要だと思います。当社のコンセプト「カインドリー&フレンドリー」を接客を通して実践していきたい。例えば特売情報を全員が熟知しておけば、お客様をお待たせしません。担当者が来るまでお待ちくださいというのは、売り手の発想で、お客様は我慢しているわけです。今お子様向けのイベントを考えているのですが内容は、10人の従業員に挨拶をしましょうというスタンプラリーで、従業員のハンコを10個集めるとお菓子がもらえます。子どもから従業員に声をかけるのは勇気が必要ですが、従業員も積極的に笑顔で声かけをして、お子様たちが気軽に挨拶できる雰囲気を作りたいと考えています。そこがこの企画の1つの狙いでもあります。
―今後どんなお店にしていきたいですか。
現場からの情報で店を作っていきたいですね。パートさんの意見を100%活かすことでよいと思っています。この店の全員が「僕の店」「私の店」と思えて、やりがいを持ってくれればいいし、それがお客様に伝わればもっとよいと思います。何といっても従業員も生活者であり一番近くの当店のお客様でもありますから。