―駅南店の特徴をお話しください。
三ツ丸ストア駅南店は、福知山市のほぼ中心、「JR福知山駅」の南口に一昨年の12月にオープンしました。福知山市の人口は約8万人くらいですが、当店の周辺には競合各店がひしめいて、非常に厳しい商環境であると言えます。お客様の特徴としては、朝夕には、主婦の方に多くご来店いただいておりますが、駅前立地ということもあり、お昼は主に男性のサラリーマンの方が多くご来店になり、夕方になると学生さんがお弁当や飲み物などをお買い求めにご来店くださいます。また、土日にはファミリーでお買い物に来られる方が多くいらっしゃいます。それから、当店最大の特徴は、当店が「ハイブリット店舗」であるということです。通常のスーパーマーケットに加えて業務スーパーを兼ねる業態ですから、一般のお客様以外にも飲食店のいわゆるプロの方などもお買い物に来ていただいております。
―「ハイブリット店舗」をご説明ください。
当社は、株式会社三ツ丸ストアとして「スーパーマーケット」を運営する一方、株式会社神戸物産のフランチャイズとして、業務用商品の販売に併せて生鮮商品も取り扱った「生鮮&業務スーパー」を別々に運営していました。そんな中、2011年に、「スーパーマーケット」として運営していた三ツ丸ストア福知山堀店を、スーパーマーケットの中に業務用の商品を織り込んだ店舗に改装しオープンさせたのです。通常のスーパーマーケットと業務スーパーの両方の良いところを取り込んでいるということで当社では、「三ツ丸ストア+業務スーパー=ハイブリット店舗」と呼んでいます。当店は、その「ハイブリット店舗」の2店目になります。当店では、ハイブリット店舗の特徴を生かし、業務用商材、冷凍商材など競合店にはない、言いかえれば当店にしかない商品を、低価格でお客様に提供しています。「三ツ丸ストアとしての品揃え」+「業務スーパーとしての品揃え」を融合した売場を展開することにより、幅広いお客様から支持をいただいています。
―太陽光発電モニターがありますが。
駅南店がオープンする以前ですが、福知山市において市遊休地の土地利用公募が実施され、応募し、そこで採択された内容に沿って駅南店の新店舗計画が立てられたのです。実はスーパーマーケットが消費するエネルギーは、電気エネルギーがほとんどです。とりわけ冷蔵・冷凍ショーケースなど、冷蔵設備と空調設備で70%を超えてしまいます。そこで、駅南店をオープンするにあたり、補助金の活用もできることから、スーパーでは事例のないZEB(ゼブ:ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)化に取り組みました。ZEBとは、建物の運用段階でのエネルギー消費量を、省エネや再生可能エネルギーを利用することによって削減し、限りなくゼロに近づけていくという考え方です。既存店との比較になりますが、新店舗のエネルギー消費量は大幅に改善されました。また、営業時間中の店舗照明にかかる電力は太陽光発電(29kw)でまかなっています。
―オープンして1年が経過しましたが?
オープン1年目は、今まで経験がない中で「ハイブリット店舗」としていろいろなことにチャレンジし、成功と失敗の毎日でした。2年目は、成功した事例はより伸ばし、失敗は繰り返さないように、さらに多くのことにチャレンジしていきたい。お客様に満足していただくことはもちろんですが、お客様から「ありがとう」の言葉が聞こえるような「お店づくり」をしたいと思います。企業理念の“いつも新鮮365日「良い品をより安く幸を売る店」”をモットーに、私自身も含め従業員全員で地域に愛され親しまれる店づくりを通じて、競合店に負けない「地域一番店」を目指します。