―エフコープの成り立ちを教えてください。
福岡県内の5つの生協が集まって設立されたのが1983年のことです。エフコープの名前の由来ですが、エフコープのエフには、Fukuoka、Five(5つの生協)、Family…などの意味が込められています。新宮店は、2010年4月に、当時10年ぶりの新店としてオープンしました。5年が経過した現在、隣接する「新宮町」は近年著しく人口が増加しており、当店を取り巻く商環境も大きく変化しています。人口増に伴い来店者増が見込まれる地域へと変貌を遂げたことは、お店にとって大きなプラス要因ですが、当店のオープン後に、競合店が3店舗新規に出店しました。加えて、既存の1店舗が大幅リニューアルを実施するなど、当店を取り巻く競合状況としては非常に厳しい環境となっています。
―お店の特徴について。
生活協同組合が運営する店舗として、安全・安心は店舗運営の基本コンセプトとして揺るぎないものです。この基本コンセプトを軸に、商品作りにおいては特に、エフコープ独自の商品をしっかりアピールすることが重要だと思っています。また、商品作り同様、店作りの重要なポイントである接遇においては、スタッフ全員が親切でフレンドリーな接遇を実践するよう心がけていますので、お年寄りから小さなお子様をお持ちの方まで、幅広い層の来店者に受け入れていただいているのではないかと感じています。
―具体的な商品についてご紹介ください。
青果コーナーでは「食べるほど楽しい健康法はない」というキャッチフレーズのもと「エフコープやさい村」をコーナー化しています。多品目、新品目にチャレンジする地場生産者の団体「JA福岡市東部愛菜グループ」が提供する地場の野菜はとても新鮮で、生産者の顔が見える安心感があり、種類も豊富とあって人気のコーナー。地産地消にも一役買っています。また、エフコープが設立した子会社「アップルファーム」で、しょうがいがある方々が生産した野菜を取り扱うなど、地域が一体となった店作りを目指しています。鮮魚コーナーでは、6時間を経過した刺身は値引きする、というように「鮮度宣言」を打ち出して、高評価をいただいています。精肉では、安心感をもっていただけるよう、加工日、パック日を明記した「鮮度宣言」で鮮度の見える化を図っています。そのほか、独自の下味を施した焼肉セットはバリエーションも豊富。フライパンひとつで簡単調理ができる時短ごちそう焼肉として大人気商品です。
―最近の取り組みについて伺います。
今年の5月に、従来の組合員カード「エフコープぷるか」の新機能として電子ポイントシステムが加わりました。カードの機能が増えたことは、利用者にとって喜ばしいことであると同時に、スタッフの作業軽減にも寄与するものと期待しています。昨年7月からのクレジット払いに加え、今回のシステム導入により、保有ポイントでのお買物やプリペイドでの決済など、支払い方法の選択肢も増えました。特にご年配の方は、お買物のたびに財布に小銭(釣銭)が貯まっていく傾向にあるので、プリペイド機能をうまく使っていただけるといいですね。
―これからの店づくりについて。
商品の独自性、鮮度をさらに磨くとともに、スタッフのサービス面で競合店と違いが出せるよう、接遇にはさらに力を入れたいと思います。お店の運営は、パートタイマーとアルバイターが中心となるので、彼らが自分の仕事にやりがいを感じ、元気に楽しく働いてくれることが、結果的に組合員の満足、そして経営の向上につながっていくと信じています。そのために、店長としてできることを実践していきます。