―よこまちストアのプロフィールについて
当社の社是は「私たちはお客様に信頼される誠実な企業でありたい。私たちはお客様に愛される誠実で謙虚な社員でありたい」というものです。取引先が商品を持ってきてくれないとお客様に商品を買っていただくことはできません。地域の方々や関係する皆さまに、常に謙虚さを持って接することを大切にしています。当社の創業は明治36年と非常に古く、創業店舗は岩手県の久慈方面から八戸に買い物に来る街道沿いにあり、青果物や、炭の生産が盛んな岩手県から炭を品揃えして販売しました。戦前戦後の食糧難の時代、八戸市民に青果物を中心にした食料品を安定的に販売、あるいは配給も請け負いました。その後スーパーマーケットの業態に転換し、郊外のインフラが整備されるなか、人の出入りが激しくなる東西南北の要衝に出店を進めてきました。その一つが、旭ヶ丘店です。
―リニューアルのポイントについて
旭ヶ丘店は平成6年にオープンした店ですが、今年の9月、冷蔵・冷凍ケースを大幅に入れ替えてリニューアルオープンしました。新店舗はお客様の利便性を重視して、メイン通路を広くとり、精肉コーナー前面、通路を挟んだ和洋の日配コーナーを充実させたことで、入口から入って青果、鮮魚、精肉、惣菜と主要な部門を回れば、料理に必要な素材はしっかりと揃うレイアウトになっています。青果では地元生産者コーナーを充実させ、鮮魚では対面コーナーを設け、お客様の目の前で、切りたて・造りたての商品をお届けしています。さらに、即食ニーズへの対応として、惣菜、ベーカリーコーナーを拡げ、品揃えを充実させました。
―以前から地域活動をされていますが
地域の皆様とのふれあいを大切に、様々なイベントを開催しています。600人もの市民の皆様にご参加いただくウォークラリー大会は、今年で15回目を迎えました。また、小学生を対象とした野球教室をはじめ、サッカー教室ではU-21日本代表の手倉森監督が五戸出身ということもあり、Jリーグの監督時代から何度も少年たちの直接指導をしていただき、次世代を担う子どもたちをサポートする活動にも関わらせていただいています。そのほか、食育活動にも力を入れており、当社の豚肉「南部ピュアポーク」を使用した料理教室は今年24回目を迎えます。お子様を対象としたサンドイッチ教室やベーカリーコーナーでのピザ作り教室など、様々なイベントを通じて、お客様との貴重な交流の場として活かしていきたいと思っています。
―移動スーパーも導入されていますが
今年5月からスタートした移動スーパーとくし丸は、現在2台で営業しています。将来的には10台程度を稼働させたいと考えています。移動スーパーは、ひとり暮らしのお年寄りを始め、高齢者のお宅を訪問して販売する方法で、目の前で商品を見て買い物を楽しむことができるため、非常に要望も多く、好評を得ています。
―これからのよこまちストアについて
八戸エリアに限らず、地方は、大手企業の進出もあってオーバーストアとなっています。人口減少とオーバーストアという相反する現象は、現在の小売業界において、より厳しい状況を生み出しています。このような状況下で大手やリージョナルチェーンができないような個店個店での対応にさらに磨きをかけていくことが、ローカルスーパーが生き残る一つの重要なポイントになると思います。毎年開催しているチェッカーコンテストは今年で20回目を迎えます。接客応対のスキルアップを図りつつ、先ほどの様々なイベントも含め、よりお客様の近くで商売をしていくことがますます必要になってくると思います。最近では、コトPOPやディスプレイを製作するなど、各店でお客様に喜ばれることをスタッフが自主的に実践しています。最後になりますが、私たちには永年ごひいきにしてくださるお客様がいらっしゃいます。そのお客様に喜んでいただくために、店舗への再投資を積極的に進めていく。それがよこまちのスタイルです。売場での提案力を高め、お客様の食生活を豊かにする「暮らし提案力」を一段と強化し、今あるお店が常にお客様に近づいていける最善の店作りをしていく。それが将来を見据えた中での事業展開ということになるでしょう。「この町によこまちがあってよかった」と喜んでいただける店作りを目指します。