―とくし丸のスタートはいつからですか。
今年の2月からベニースーパー佐野店の販売パートナーとしてスタートしました。今日のコースが水土曜日のコースで、あと月木コース、火金コースの佐野店周辺3コースとなります。
―とくし丸をやろうと思ったきっかけは?
私は、以前ファミリーレストランの店長をやっていました。自分自身、お客様と話すことが好きなのですが、生産性や効率などを求める傾向が強くなる中で、お客様と話している時間が悪になるような感じがしてきて、ちょっと自分が思う接客とか商売の形とは違うなあ、と思い始めました。そんなとき、NHKの番組でとくし丸を見て、「これは何だ!」と大いに気になったことがきっかけです。
―では、住友社長の話なども。
テレビも見ましたしYou Tubeも全部見ました。村上稔氏の著書「買い物難民を救え―移動スーパーとくし丸の挑戦」も読んで、自分がやりたいのはこれだなと確信しました。
―実際にとくし丸を始めてギャップなどは。
全くありませんでした。やりがいのある仕事に出会った思いです。就職活動中、まあまあの給料で比較的楽な仕事というのもあるのですが、なにか燃えるものを感じなかった。やらされるのではなく、自分のやりたいことができるので、仕事が大変とは思いません。
―先ほど、ベニーの亀山本部長から、とても情熱がある人だとお聞きしました。
それはありがとうございます。でも、基本は、ベニーさんの商品ありきです。やはり商品力があってこそのとくし丸なので。それとベニーさんの知名度と信用度が大きい。本部でもある佐野店は40余年の歴史がある地元密着の店舗です。こども店長などの企画や福祉作業所の手作りせんべいの販売など、地域密着へ積極的に取り組まれているので、地元からの厚い信頼があります。
―今日のコースは何軒くらいですか。
27軒前後ですが、このコースは当初4〜5万円という売り上げが続いて、このままじゃダメだなということで、棚卸の休みを利用して再開拓をしました。それがうまくいったことと、お客様への信用ができて、ようやく数字が伸びてきた感じです。例えば、先ほどのお客様は最初2,000円くらいのお買い上げでしたが、あるときタバコを注文されて、すぐにお持ちしました。その後信用していただいて、今平均して5,000円ほどお買い上げいただいています。ほんのちょっとしたきっかけを見過ごさないで対応することが大切です。現在は8万円の売り上げベースで、10万円も2度達成し、9万円台を目指しているところです。
―とくし丸の売れ筋について伺います。
一般的なトレンドとは違って、とくし丸の場合は、その人の好きなものが売れ筋になるので、お客様の好みを覚えることが大切です。ブリカマなどはお店でも滅多に出ませんが、たまに出ると全部持っていく。なぜなら100%売れるからです。また、徳島のとくし丸グループとLINE情報のやり取りをしているので、そちらの売れ筋情報が大いに参考になります。例えばこんぶ飴やマルちゃんのカレーうどんは店舗に頼んで仕入れてもらいましたが、よく売れます。それもこれもお客様と会話をして初めてわかることなので、機会があるたびに新しい商品などで話題作りをしています。お客様の好みはまさに千差万別ですから。
―先ほど高級ハムが売れましたが、限られた品数に高級品を入れるのは。
旬の走りのさくらんぼや国産マンゴーを入れる目的は、ひとつは目の保養です。言わば、グラビアアイドルのようなもの。週に2回せっかくのお買い物なのに、いつもじゃがいもとニンジンじゃあ楽しくないと思います。売れるというよりは、価格の幅も感じて楽しんでもらいたいのです。「すごく高いのね」「こんなの食べてみたいわね」と。普段買い物に行けない方が多いですから、値の張るものや珍しい品も実際に見ていただきたいのです。